息子の他害
(長文となりますので、ご興味お持ちのお方のみお読みください)
私には、遠方に住む妹がいます。
その妹が、数年ぶりに二人の子供を連れて、実家に帰省するというので、私も息子を連れて、実家に2泊3日の予定を組んでいました。
妹とは時々電話やラインで話をすることはあったものの、会ってゆっくり話すのは2年半ぶり。
妹には3歳の女の子と、1歳の男の子の二人の子供がいて、この二人に会うのもとても楽しみにしていました。
ただ…会う前から、ひとつだけ気になることがありました。
実は息子は過去に、他害の事実がありました。
一度目は、保育園でおもちゃの取り合いになり、他の園児さんに噛み付いたこと。
二度めは、自宅に遊びに来た友達の子供をを突き飛ばしたこと。
その他にも公園で知らない子供を押すなどの小さい物も含めると何度か…。
通院中の発達医療センターのお医者様にも他害の相談をしたことがあり、その時は下記のように言われました。
「癖になる場合があるから、今は他害の実績を作らせない事、親がそういう場面を作らない事」
と言われていたのですが、妹たちに会いたい気持ちを抑えることができず、大人がしっかり見ていたら大丈夫かなという安易な気持ちで、帰省を計画してしまいました。
案の定…。
息子が遊んでいる時に、3歳のAちゃんがおもちゃの使い方を教えてくれようとして、息子に近づいただけなのに、息子はおもちゃを取られると思ったのか、Aちゃんの髪を強くひっぱりました。
息子はおもちゃを取られると思って少しパニックになったようで、息子も泣いていました。
Aちゃんは弟がいるお姉ちゃんなので、息子にも親切にしてくれようとしただけなのに、びっくりしたし傷ついたでしょう。
本当に悲しかったです。
人の親切が分からず、パニックを起こし、人に危害を加える。
私はその事実を目の当たりにし、とても大きなショックを受けました。
その後も注意して見ていたつもりですが、
おばあちゃんとお片づけをしている息子に、Aちゃんがお手伝いをしてくれようおもちゃを手にしただけなのに、お気に入りのおもちゃを取られると思ったのか、再びAちゃんの服を激しく掴みました。なかなか離さなず、Aちゃんはびっくりして泣いていました。息子も泣いていました。
一度ならともかく、二度も…
息子も年上の子供と遊ぶのは初めてで、慣れない場所に、知らない人が沢山居て、いつもと違うシチュエーションにストレスがあったのかもしれません。
その他にもB君ともおもちゃの取り合いになり、髪を掴むなど、この日は合計3回も他害がありました。
この時点で私は息子を連れて帰ろうと思いました。
これ以上、他の子供に迷惑かけれない。
それに息子が他の子供に危害を与える事を見るのが辛すぎたのです。
だけど、妹はこう言ってくれました。
「他人になら取り返しがつかないけど、自分の子供なら万一何か危害を加えられても大丈夫だから、どんな風にしたら息子の他害が避けられるのか、どんな風にしたらうまくいくのかを探る機会としてくれたらよい」と。
それどころかAちゃんにも「世の中には色んな人がいる事」を教える機会にもなるとまで言ってくれました。
なんと優しい言葉なのでしょうか。
その気持ちが有難くて涙が止まりませんでした。
私も防げる方法を知っておきたい気持ちがあったので、その言葉に甘えさせてもらい、帰るのはやめてもう一日いることにしました。
…なのに、なのに、なのに!
そんな親の気持ちは息子は知らず…。
やはり翌日も何もしていない1歳のB君をいきなり押したのです。
妹も親も押すくらいは2歳児ならよくある事と言ってくれましたが、これ以上いても、また迷惑かけるだけだと思い、もう帰ることにしました。
息子の他害を目の当たりにするのが辛かった。
みんなが息子に対して、言葉には出さないものの、冷ややかな眼差しで見ていることも辛かった。(←自業自得、当然です。)
そこにいる大人全員が息子をマークし、要注意人物扱いされている事実を見ることも辛かった。(←自業自得、当然です。)
もうこれ以上、耐えられませんでした。
せっかく楽しみにしていた再会。
楽しい時間を過ごす筈だったのに、息子の他害のせいですべて台無し。
せっかく優しくしてくれているAちゃんの好意も理解できない、それどころか危害を与える。
そう考えると、息子にも腹が立ってきます。
でも母が言いました。
「でも、〇〇君(息子)が悪い訳じゃないじゃない」
それもそうだなと思いました。
息子は適切な対応の仕方が分からないのです。
それが理解できるように脳ができていないのです。
はぁ…………これからどうしたものか。
まずは保育園ではどうしているか。噛み付くなどは、連絡のあった1回なのでしょうが、髪を引っ張ったり、服を掴んだりしていないかを確認し、その後、発達支援センターのお医者様とABAの先生に相談して今後の対策を考えたいと思います。
私は自宅に帰ってから、今後 予定していた友達との予定をすべてキャンセルしました。
もうこれからは、誰も家に呼ばないでおこう、誰にも会わないでおこう、夫と二人で泣きました。