ABAペアレントトレーニングを終えて
2歳9か月 自閉症スペクトラム(疑い)の息子は、セラピストさんによる週に1度 2時間のセラピーを受けています。
それ以外、一日40分×2回の合計80分のセラピーを親が行っています。
息子はセラピストさんがされるセラピーでは、多少離席したりするものの、基本的に従順で、模倣やマッチングなど次々とこなしていくのですが、私が行うセラピーでは、離席しまくり&注意散漫、カードを投げるなどの良くない行動が目立ち始め、一度ペアレントトレーニングを受けることにしました。
セラピストさんの前で、
物を使わない模倣
物を使った模倣
物を入れるなど簡単な手作業
マッチング
パズルなどを行いました。
とっても緊張しましたが、セラピストさんに、もっとこうしたほうがいい、これはこうしたほうがいいと次々と思いもしなかったアドバイスをいただく事ができました。
あくまでも息子の場合は…ということになってしまいますが、
セラピー中に立ってしまう等の子供さんの場合には有効な事もあると思いますので、下記の通りまとめてみました。
- 1.事前準備をしっかりと
- 2.教材・好子、飽きさせない工夫
- 3.セラピールームの見直し
- 4.好子にたどり着けるまでの時間を長くし過ぎない
- 5.それぞれの課題を一緒にしない
- 6.プロンプト有無で好子の量の違いにはっきりと差をつける
- 7.難しい課題の場合は、好子を頻繁に与える事で気を引き続ける。
- 8.指示が多すぎないように
- 9.機嫌がよくなるというおもちゃや課題を用意しておく。
- 10.ペアレントトレーニングを終えて
1.事前準備をしっかりと
行う課題の準備を事前にしっかりと行い、次の試行までのインターバルをできるだけ短くし、子供の注意が逸れないようにする。
2.教材・好子、飽きさせない工夫
パズルなどをなかなかはめようとしない時や、カードを投げたりするときはその教材に飽きている場合が多いようです。
常に新しい教材を探す必要があるようです。
好子も何種類か用意して選択できる楽しみを持たせるように
3.セラピールームの見直し
我が家では空いている部屋をセラピールームとして使用していますが、息子の視線が私の背後に置いている教材やおもちゃに行ってしまい、集中できていないとのご指定がありました。
そこで、クローゼットの中に教材やおもちゃなどを置き、クローゼットに対して、垂直に机を置き、私と息子が座ります。
クローゼットの扉を閉めれば、息子は教材を見れないし、私はクローゼットを開けるだけで、座ったまま教材を取ることができます。
4.好子にたどり着けるまでの時間を長くし過ぎない
物を入れる簡単な手作業では、始まりから終わりまで時間かかりすぎる。
息子は好子のお菓子にたどり着くまでが長すぎて、集中できていない。
途中で一度、好子を与えるように。
今回のトレーニングでは、ポットンと呼ばれる手作りおもちゃを使用しましたが、今の息子の場合は3つ入れたら好子(お菓子)を与えるくらいのペースでとのことでした。
5.それぞれの課題を一緒にしない
動作模倣では 私がバイバイの手をしながら、「バイバイして」と指示を出していたのですが、これだと、動作模倣と音声指示が一緒になってしまっている。
特に息子の場合、音声指示は得意ですが、動作模倣は不得意です。
動作模倣の時に、音声指示を出してしまうとヒントになり、動作模倣の練習にならないから、それぞれ別々にするように。
動作模倣の時はバイバイの手をして「こうして」と指示をだすように。
6.プロンプト有無で好子の量の違いにはっきりと差をつける
動作模倣でできなかった場合、すぐにプロンプトを付けて成功させ、軽く褒めながら小さい好子を与える。
そしてまた同じことを指示して、できたときは好子を沢山与える&たくさん褒める
7.難しい課題の場合は、好子を頻繁に与える事で気を引き続ける。
息子は動作模倣が苦手です。
なので、一つの模倣ができるごとに好子(お菓子)を与えるようにとのこと。
そして、そのお菓子は、できたことに対してのご褒美の意味がわかるようにできるだけ早く与える。
通常、社会的好子(笑顔や誉め言葉)などの後にお菓子などの好子を与えるが、今の息子の場合は、お菓子が先でもよいとのこと。
とにかく、課題ができたことに対してのご褒美だということがわかるように。
8.指示が多すぎないように
離席しようとする息子に、私は何度も座って、座ってと言っていたようです。
なるべく1~2回の「座って」で座らせられるように。
テクニックとしては、好子のお菓子を机に置いて、興味をひかせる準備を整えてから、「座って」という。(これで座ってと1回行っただけで座りました)
9.機嫌がよくなるというおもちゃや課題を用意しておく。
息子は虫のイラストにクレヨンで丸を付けるお絵描きと、数字のマッチングが好きなので、機嫌が悪くなりだしたら、これをさせてみようと思います。
10.ペアレントトレーニングを終えて
正直、我流の恐ろしさを知りました。
一応、週に1回はセラピストさんのセラピーを見せてもらっていたんですが、理解できていなかった事も多々あり、本当に受けてよかったです。
間違ったことを毎日80分やっていたのでは、意味がありません。
セラピストさんのセラピーよりも、私が行うセラピーのほうが時間的には長いので、しっかり教わることができてよかったです。
今後も正しいセラピーを行えるように、月に1回のペースでペアレントトレーニングを受けることに決めました。
ペアレントトレーニングを終えた後、今日もセラピーをしてみましたが、離席することなく、指示にも従い、今までできなかった動作模倣も出来るようになりました。
息子にとっても正しいセラピーをされたほうが楽なはずです。(私もそうです)
今日はDTT以外にPRT(機軸行動発達支援法)についても教わりました。
これはDTTほど、さまざまな事を短期間に覚えられないものの、日常生活の中で自然に組み込めるため、息子のストレスになりにくいことに魅力を感じ、月に1回のペアレントトレーニングの2時間枠の一部をPRTのトレーニングも入れてもらう事にしました。