自閉スペクトラム症(ADHDあり)の息子との日々を記録します

息子は現在6歳、小一。ゆっくりではありますが、息子なりの成長を見せてくれます。大変な事も多いですが、楽しい事も沢山あり、毎日それなりに幸せに暮らしています

「ママ」と呼んでくれてありがとう を読んで、ブックレビューと私の反省

最近ベッドサイドに小さなスタンド照明を購入しました。

このスタンド照明がとても素晴らしく、ヘッド部分を真下に調節すると、明かりが広がらず、手元のみを明るく照らしてくれるので、隣で眠っている息子の睡眠の妨げにならず、隣で読書ができるようになりました。→ニトリLEDデスクライトというものです。

 

今日は"「ママ」と呼んでくれてありがとう"について私の感想を書こうと思います。

 

 



現在は、書籍は販売されていないようですが電子書籍としては購入できるようです。

(私は古本を入手しました)

 

「広汎性発達障害、中度の精神遅滞自閉傾向あり」の息子さんに、自らの手でのABA(応用行動分析)による家庭療育を行われ、最終的には、療育手帳なし(IQ118)まで伸ばされたという療育日記のような本です。

 

ABAをしている私としても大変興味深く,あっという間に読み終えてしまいました。

 

まず、このお母さんがすごいのは、ご自身の手のみでABAをされているということ。

そして、その時間はなんと1日3時間、日曜日は6時間!

それ以外の時間も子供さんと接するときは、常にABAを意識されていたそうです。

 

私は現在、一日80分のセラピーをしていますが、それでも結構大変なのに、その倍以上の1日3時間…!

これは、よっぽどのよっぽど覚悟を決めないとできません。

 

だいたい、自閉症児を椅子に一定時間座らせておくだけでも難しい。

(少なくともうちの息子の場合は)

 

我が家での40分×2回のセラピーも、いかに息子の注目を取り、子供に飽きさせずにセラピーを行うかは、ABAに少し慣れてきたかなと思う現在でも、試行錯誤中で、常に私の悩みです。

 

しかも、この本の息子さんはお菓子にあまり興味がないらしく、食べ物以外の物(誉め言葉やくすぐりや好きな課題)を好子にしていらっしゃるそうです。

食べ物を好子にするのは、一番効果もあるし、手っ取り早いし、セラピーをするほうもやりやすいのですが、食べ物の好子なしで3時間って、本当に神レベルだと思います。

 

そして、このお母さんのすごいのは、教え方や困りごとなどに対して、とにかく息子さんをよくよく観察して、知恵を絞り、対策や教え方を考えられている点が本当にすごい。

 

私は困ったことは、まずセラピストさんに相談してしまい、自分で考えるということをしていないことに気が付きました。

 

素晴らしく優秀なセラピストさんについていただいているおかげで、困り事のほとんどはセラピストさんのアドバイスで上手くいきます。

でも、セラピストさんとは、時間的な制限もあり、困りごとの全てを相談するわけにはいかず、一番の困りごと以外は、解決していないのです。

 

日常生活での困り事も色々とあります。

 

食事中に抱っこ&食べさせてもらう事を要求する、

寝かしつけにかなり時間がかかる、など。

 

小さいことも含めると上記以外にもいろいろとあります。

 

これらについて、これといった対策を考えずに、困ってはいるけど、仕方ない・どうしようもないと諦めていました。

 

ABAのホームセラピーについてもそうです。

我が家の息子は気が散りやすく、セラピーを逸脱する事がよくあり、困っていました。

その都度セラピストさんに対策を教えてもらっていたのですが、セラピストさん頼りで自分で何か考えたことって、あまりなかったのです。

 

「お菓子だけが好子ではない、教材や課題そのものが好子となる場合もある」ということは先日のペアレントレーニングで教わりましたが、

 

takaramono.hatenablog.jp

 

この本を読んで、セラピストさんに教えていただく事以外にも、母だからこそわかる、好子の工夫・課題のバリエーション・出し方・進め方・注目の取り方など、もっともっと知恵を絞れば良い考えが出てくるのではないかと思えてきたのです。

 

この本では4歳までの息子さんの成長が書かれています。

4歳のころには、言葉だけでなく、心も育ち、障害を思わせる兆候も目立たなくなり、言動もごく自然になられたそうです。

 

私は、実は息子の成長について、どこを目指して良いのか分からないでいました。

この本の息子さんのように劇的に変化される子供は、ほんの一握りなのかもしれません。

だけど、息子の成長を信じて今できる最大限のことをしていこうと、前向きになれた素晴らしい本でした。

 

 

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