自閉スペクトラム症(ADHDあり)の息子との日々を記録します

息子は現在6歳、小一。ゆっくりではありますが、息子なりの成長を見せてくれます。大変な事も多いですが、楽しい事も沢山あり、毎日それなりに幸せに暮らしています

合理的配慮の理解不足(3歳8か月)

息子の通う保育園は、スペースの問題で、(要するに狭い)椅子ではなく、すべての事を床に座って行います。

制作などはもちろん、食事の時は低いテーブルを出し、床に座って食事をします。

最近、息子の保育園で参観可能な日はなるべく顔を出すようにして、その時に知ったのですが、息子を除いてみんな正座をして食事をしています。

息子はというと、体幹の弱さ故でしょうか、体勢を維持することが出来ず、ふにゃふにゃと床に伏せたり、ごろごろと寝転んだり…食べることに集中できていません。

 

そこで、担任の先生に2回に渡り、椅子を使わせてもらいないかをお願いしましたが、返答は「他の園児が息子君だけずるい」ってなるから…と仰り、許可してくれませんでした。

 

先日、息子のABAセラピストでもある臨床心理士の先生と園に見学に行った際、臨床心理士の先生からも「これでは集中して食べられない、椅子が必要だと思う」と伝えてもらったのですが、椅子やクッション的な物は上記の理由で、頑として認めてくれませんでした。

 

その場に高さ15センチほどの台があったので、すかさず心理士の先生が、息子にそれに座らせてみたところ、息子もその台には座っていられたので、その場では保育士さんも否定はされませんでしたが、やはり翌日の給食ではその台は使ってもらえませんでした。

 

担任の先生は、「みんな平等に」「障害児であってもみんなと同じように」というお考えのようです。

 

2016年に、「障害者差別解消法」により、発達障害の子供達に、学校が「合理的配慮」をすることが義務づけられましたが、この事をご存じないのでしょうか。

 

この先生は、肢体障がいの子供にも椅子等を使うなというのでしょうか。

視力の悪い子供に眼鏡をかけるなというのでしょうか。

息子は怠けているわけでも、ふざけているわけでもありません。定型発達の子供と脳の構造が異なり、皆が簡単に出来る事でも、息子には簡単にできない事が多いのです。

発達障害は脳の障害なのですから。

それに、息子が椅子を使う事で、他の園児に何か不利益な事があるのでしょうか。

 

保育園には今まで色々なお願いをしてきました。

配慮してくださったこともあり、感謝もしています。

でも、担任の考えは、発達障害の子供への理解が低すぎると感じました。

 

自宅では椅子に座らせると、よほど、食べたくない時は椅子から出ようとしますが、食べる意欲がある時はちゃんと椅子に座って食べています。

ですが、まずは1か月ほど床に座って食べさせる練習をさせてみようと思いました。

しかし、想像通り、保育園での様子と同様に体をくねらせて床に伏せたり、ごろごろと寝転んだり、食べることに集中できません。

 

そういえば、息子は2才くらいの頃、椅子に座って食事をするのも難しかったことを思い出しました。食事中に立ち上がって遊ぼうとしたり、食事中に抱っこをせがんだり、色々な工夫をしてやっと椅子に座って食べられるようになりました。

 

定型発達の子供みたいに、練習などしなくても、ちゃんと椅子に座って食べたり、床に座って食べたりできないのです。

「椅子に座って食べさせる」たったこれだけの事でさえも、色々工夫し、練習させてきたのです。

息子からしたら、「椅子に座って食べられるようになっただけでも進歩」なのです。

 

医者の診断書があれば、園も承諾してくださるでしょう。

そこまでしないと、理解してもらえないことが残念でなりません。